こんにちは、STYLE PHOTOSの奥竹です。
もうすぐ梅雨入りではありますが、初夏は新緑がみずみずしく屋外撮影が気持ちよい季節です。最近、SNSでご紹介した都立野川公園を舞台にした撮影は、都内でありながら大自然に包まれるような景色に溶け込むポートレートに仕上がりました。「自然とともに」という想いの強いクライアント様でしたので、天候を含めて撮影場所のコンディションは念入りに下調べをして備えました。
撮影場所の下調べのことは、「ロケハン」という言葉で耳にすることが多いですね。ロケーションハンティング(和製英語)の略です。 映画やドラマ撮影の制作チームも、監督や脚本家が描きたい世界観をもとにロケハンを行っています。
STYLE PHOTOS流のロケハンは
お客様が描きたい姿をもとに 光、時間、場所 の確認をすることにしています。
お客様が描きたい姿は、明確に言葉にできる方もいれば、ぼんやりとしたイメージだけの方もいます。それでもなんらか写真の中で表現したい自分がいるのです。「なるべく明るい雰囲気で」「シャープにかっこよく」その言葉をヒントに描きたい姿を叶える場所を考えます。
よくポートレートは曇りの日が向いているなんて言われますが、求める表現によっては必ずしも曇りの日が向いているとは限りません。なぜ曇りの日がよいといわれるのか・・それは太陽の光が分散された結果、やわらかい光になるからです。やわらかい光は顔に影が出にくく、ふんわりとした雰囲気になります。
ところが「シャープにかっこよく」見せたい方の場合はどうでしょうか?ふんわりとした光では、顔や体のラインがシャープに見えず物足りない雰囲気になるでしょう。光がまっすぐ射してくるような天気=晴天、もしくは時間=日が傾く時(早朝、夕方)には光と影のコントラストが大きく、かっこよくドラマティックな印象になります。
時間による表現の変化は、人生の変化にも似ているように思います。 朝=若さ/フレッシュ、昼=元気/活動的、夕方=哀愁/成熟 一般的にポートレートは朝のフレッシュな光で撮影することが多いですが、渋さや独特の雰囲気を出したい場合は夕方も考えられます。
場所はお客様から指定がある場合は、なぜそこを選ばれたのか。背後にあるストーリーをお聞きするようにしています。その場所に込められた想いが伝わるように。指定がない場合は、その方のライフスタイルや価値観を探り「心地よく」感じられそうな場所をご提案します。自然の中が落ち着く方もいれば、都会的でスタイリッシュな雰囲気を好まれる方もいることでしょう。大まかな場所が決まれば、その中でも美しいポイントの目処を立てておきます。
最近はビジネス用や婚活用のプロフィール写真も、いかにも写真スタジオといった感じよりも屋外を希望される方が多い傾向です。ある程度、型のきまったスタジオとは異なり屋外撮影の表現は無限大です。どうせ撮影するなら”自分らしく”。描きたい姿をぜひお伝えください。