今回は、毎年6月にパシフィコ横浜で2日間開催される、国内唯一・最大のフォトビジネス展示会「PHOTO NEXT2024」についてのレポートです。この展示会の対象は、写真館、写真スタジオ、フリーフォトグラファー、つまり写真撮影をプロとして商売として営んでいる人たちです。マニアックな展示内容なので、一般のカメラ好きな方は訪れる機会がないかもしれません。私にとっては6度目。今年は2日目の午後に行ってみました。
写真関係の展示会といえば、思いつくのはカメラメーカーブースのきらびやかなコンパニオンさんや、モデルさん撮影コーナーかもしれません。実はこの展示会ではほぼ見当たりません。(唯一ソニーには撮影ブースがありました。)写真スタジオにとってカメラは新製品へのこだわりよりも、なるべく長く経費を抑えて使いたいものです。
かわりに並ぶのは、「プリント会社」「プリンター会社」「台紙専門会社」「撮影照明機材」「貸衣装会社」「写真スタジオ効率化のソリューション会社」「印画紙メーカー」「撮影小物販売会社」。なかなかに地味めなラインアップです。来場者の多くは写真スタジオ経営に関わるので、その業務をいかに楽に高品質にするかに焦点があたります。またフリーフォトグラファーは仕上がりの表現を含めて差別化を図るので、プリント手法や台紙デザインも大いに勉強になるところです。
毎年、会場で安定的に大きな面積のブースを構えるのはこの3社。 「富士フイルム」 「ラボネットワーク」(カメラのキタムラ系)、「アスカネット」。この3社の動向が、だいたいの写真ビジネスソリューションのトレンドを示しているといってもよいと思います。
今年、個人的に目を引いたのは「DNP」と「アークレイ」。DNPは両面プリントできる新機種プロモーションのために「戦国武将なりきり撮影会」を実施していました。びっくりするくらい大勢の男性陣が並んでいました。こういうのは男心をくすぐるのですかね。。
「アークレイ」は台紙専門の小さな会社のようですが、「1000枚のデータより1冊のアークレイ」というキャッチコピーで、木彫りの表紙アルバムを何十種類も展示していました。とてもきれい!でもとにかく手間とコストが半端なさそうですね。。
このイベントの目玉として、場内数カ所ステージで行われる業界著名人のプレゼンテーションもあります。2日目メインステージの内容。業界人ならピンとくると思いますが、やはり集客力のあるメンバーを揃えてきますね。アイドル的、カリスマ的なフォトグラファー、あるいは有名スタジオ経営者を目当てに、推し活ウチワまで持参している観客がいてびっくりでした。私はYou tube 配信で有名なイルコ・アレクサンドロフさんのステージをみました。てっきりイタリア系かと思っていましたが、ブルガリア人なんですね。動画のままの楽しい方です。
内容が長いので、概況はこのあたりで。。次回はこの展示会で私が感じた「ポストコロナ時代のフォトビジネス」についてお話しします。
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