こんにちは、STYLE PHOTOSの奥竹です。
ただいま「冬の出張ファミリーフォトキャンペーン」を実施中です。本来、写真館ビジネスの10月〜12月は繁忙期で、お客様が増える理由は「七五三」「成人式」前撮りが重なるからなんです。その時期にあえて「ファミリーフォト」を打ち出してみた私には想いがありました。今日は、その背景をお話ししたいと思います。
ロシアのスクールフォトは、クオリティーがすごい
私はカメラマンに転身する以前、ロシアで子育てをしながら約6年間過ごしてきました。ですので娘の3歳や、息子の5歳の七五三の写真はありません。ただ通っていた幼稚園では毎年、プロカメラマンが一人一人かわいくアイドル並みに撮影してくれるのでそれで十分満足していました。それは日本のスクールフォトとはまったく別物で、演出やクオリティーの高さに驚いたものです。幼稚園内で撮影したはずですが、このセットはいったい・・!すごいですよね。ちなみに写真撮影の日は、事前に告知されていて、女の子はお姫様のようなドレスを着てくる子も多くみられました。もっとも、ロシアの幼稚園はふだんから女の子がドレスを着ていることは珍しくないのですが。これはお国柄ですね。


日常の中の夢、ロケーション撮影
日本では今でこそ、東京丸の内に新郎新婦がポーズをとっている姿をよく見かけますが、すこし前まで写真撮影は「写真館」や「ホテル」しか思いつかないことも多かったと思います。私が2011年にロシアに渡った当初、いくつものカルチャーギャップを感じる中で、今の私に大きく影響したものがこのロケーション撮影でした。週末になれば、街の名所、公園のいたるところで撮影している新郎新婦の姿が。。モスクワの有名な橋には、10数組が2mおきくらいに立ち、ポーズをとっているのも珍しくありませんでした。当時、日本ではそのような光景をあまり目にしたことがなかった私には驚きでした。

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夏には夏の、秋には秋の、冬には冬の・・それぞれの季節がもつ情景とともに、まるで絵画のように溶け込む若いカップル達。それはそれは美しく、通りがかる人々も思わずカメラを向けて立ち止まっていたものです。ロシアは芸術の国、ロケーション撮影もひときわドラマティックなものが多い印象を受けました。
思い入れのある場所にプロカメラマンを呼ぶということ
街中での撮影は、ウェディングにかぎったことではありません。美しいロケーションの中で撮影するという文化はごく一般的で、夫婦写真や家族写真でもお気に入りのプロカメラマンを呼び撮影している様子はよく見かけられました。我が家もモスクワを離れる直前に、当時カメラの指導を受けていた先生でありプロカメラマンに市内の名所で家族写真を撮影してもらいました。ちょっとはお召かししたけれど、普段のまま、自然な家族の姿を見るたびに現地での生活を思い出します。いつもよく通りがかっていた場所、思い入れのある場所の空気感が蘇る写真、それはスタジオ撮影では叶えられない価値があると思います。


「記念 家族写真」を撮る日本
帰国してから運良くカメラマンに転身した私は、百貨店の「写真館」に就職しました。スクリーンの前にきちんと並び撮影する日本的なスタイルは、帰国して間もない私の目には「Cool Japan」にも思えて、とても新鮮でした。まっすぐに直立した着物姿は縦のラインが強調され、掛け軸のような趣すら感じていました。日本での家族写真は「日常」ではなく、特別にきちんと「記念」に残すものなのだと実感します。
私は写真館で撮影の基礎を身につけたので、このような日本的な家族写真は好きです。ただこの「きちんと」「記念」というスタイルが、家族が撮影するハードルを上げているようにも感じます。晴れ着を用意しないと、きちんとメイクしないと、姿勢をきれいにしないと。。そして子どもにかかるプレッシャー。3歳なのに着物をきちんと着て、にっこり笑うなんてことはそうとうに難しいことです。某スタジオのCMのようにカメラマンが、体をはって子どもをあやすのが当たり前。でもそれは本当にその子の表情なんだろうか。。なんだかカメラマンも家族も子どもも、へとへとになってしまう撮影が多い気がします。

家族写真はファミリーヒストリー
私が憧れるのは、洋画に出てくるようないくつものフォトフレームに収められた家族写真。赤ちゃんのとき、子どもの頃、学生の頃、ありのまま自然に家族が変化していく姿はなんとも微笑ましい。特別な記念日ではなく、なにげない毎年の変化を写真に残し、お部屋に飾る楽しみ。そんなライフスタイルを提案してみたのが、今回の「冬の出張ファミリーフォト」キャンペーンです。たとえもう子どもが大きくなったとしても、変化していくファミリーヒストリーを楽しく写真に残しませんか?
