個人事業とは日々ニーズに合わせて、自己の範疇で進化できる面白さがあります。私の場合、昨年の稼ぎを、ある専門分野の習得に自己投資しました。それが国際イメージコンサルタント養成アカデミーです。先日ようやく約80時間の講座を修了しました。どうして学ぼうと思ったか(前編)、結果、なにを得たのか?(後編)そんなお話をしたいと思います。
オトナ世代は自分のプレゼンスに迷いをもっている
きっかけは、撮影を通じて多くのミドル世代以降のお客様と接した経験です。いま、世の中は老若男女、SNSを通じた自己発信を上手に利用する人が増えています。ところが日々、一般に接する大人はそうでもありません。何かの折にプロフィール写真が必要となったとき、自撮りはともかくプロに撮影してもらう機会は「結婚式以来」。「いったいどんな服を着ればいいのか」?はたと立ち止まるのです。中にはスーツケースいっぱいの洋服を持ち込んで、相談されるお客様もいらっしゃいました。
装いのアドバイスをしてメイクアップが完成すると、不安げだったお顔がみるみると輝いていきます。そのようなお客様の変化をみることが、撮影の喜びと感じていました。
一般の方が事業家になり自己発信するケースが増えている
また私自身が開業して気づくのは、同じようにミドル世代以降の方が起業するケースが増えているということです。事業を起こすことは、特別な人だけができることではなく、今や副業・週末起業などと様々な可能性に満ちています。スタート時点では事業の中身や収支計画に奔走しますが、いざチラシ等で発信する段階になり、はたと立ち止まるのです。「どんな服を着て写真に写ろう?」と。
モノを作る事業者は顔を出さないケースもあります。しかしモノがあふれた現代では、消費者が作り手のストーリーや人柄への共感から興味を持つことも多いのではないでしょうか?信頼いただくためにも、事業者の自己表現はとても大切に思います。
人のスタイリングに関わる様々な協会、講座があるけれど
そのような経験から、私はフォトグラファーだけれど、撮影する以前に「お客様が自信と輝きをもって自己表現できる土台」を提案できればと考えるようになりました。そこでまずはネットで情報収集です。人のスタイリングに関わる講座は大半のものがいわゆる協会ビジネス、そして民間資格。注意深く選ばないといけません。ファッション重視のパーソナルスタイリスト系、パーソナルカラー診断や骨格診断といった分析診断系、資格取得重視の検定系。無数の組織があるけれど、どれもピンときませんでした。なにか感覚的なものが多い気がしたのです。
検索を続ける中、一冊の本に目がとまりました。「世界のエリートが学んでいる印象管理の教科書」(吉村ひかる著) イメージやスタイリングの本は、ファッションやコーディネートの要素が強い中、この本はグローバルな視点からも印象をコントロールする方法が書かれた論理的なビジネス書でした。
国際イメージコンサルティングってなに?
私は撮影したり文章を作りながら自由に想像を羽ばたかせる時間も好きだけど、基本的には論理的に整っていることが好き。この本の内容はとても読みやすく自分にフィットする感覚がありました。著者の吉村ひかる先生は国際イメージコンサルタントという肩書き。それにしても「国際イメージコンサルティング」ってなに?
正確にはAssociation of Image Consultants International(国際イメージコンサルティング協会)というアメリカ、フロリダ州に本部を置く国際組織が提唱している手法。世界40カ国以上にコンサルタントを輩出しています。特徴的なのはApperance(装い)、Behavior(ふるまい)、Communication(コミュニケーション)。3つの観点からトータルで人の印象を管理するメソッド。
プレゼンテーションに長けたいかにもアメリカらしい発想と思う一方、この3つの要素はけっして表面的な改善だけでは身につかないものです。内面から「自己を見つめ、より良く伝えよう」という意識がなければ成り立たないことでしょう。時間をかけて自分のプレゼンスに磨きをかけていく、その過程をお客様といっしょに歩むことができれば・・そのような視界が開けてきました。
そして著者で国際イメージコンサルタントの吉村ひかる先生と、実際にお話してみたいという気持ちから、オンライン面談のアポをとったのでした。 続きは後編で。
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